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ジャム制作記

1月 18th, 2011 — 5:12pm

これ 赤い実とリンゴの二色のジャムの説明です
水分と匂いと熱ジャム
花や果物、お菓子を女性に例える事は往々にしてありますが
私の描く感覚、そして「赤」を、食べ物で表現したいと常日頃考えていました。
最適な食べ物があります。
それはジャム。
吸い込まれるように深く濃厚な赤さと、とろりと柔らかな透明感、
そして瑞々しさを備え持った食べ物。
果物の成分を煮詰めて甘さも香りも凝縮したジャムは、私が表したい女の子の成分と通じ合っています。
去年末、ここで尾野田さんとコラボしてお菓子を作っていらした福士悦子さんの作品を見た瞬間、絶対尾野田さんにお願いしようと、即申し出て、尾野田さんは快諾して下さいました。
それが1年後の今回実現したことを大変嬉しく思います。
食べる行為とはとても象徴的です。
水分と匂いと熱を纏った女の子の粋。どうぞ味わって下さい。
* * * * *
…というわけで
打ち合わせを重ねてできあがったこちらのジャムです。
sioux水分と匂いと熱ジャム
下の深い赤を表現するために、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、クロゼイユといった実を煮合わせてこの色合いを作って下さった。
上半分リンゴジャムの、水彩画用紙のようなきなりの透明感に、下の赤いジャムが滲み合って出来上がった、まさしく思い描いていたジャム。
味も、ワインが大人っぽい芳香をかもしだしつつラズベリーの乙女味とさわやかな甘さが融合して、なんだもう私って味皇様だったか?いやどっちかというと富井副部長ですけども。

でそのジャムのラベルをデザインしたわけですが、
今回箔をやりたくて、ご相談に乗って下さったのがコスモテックの青木さん!
引っ越し直前の事務所にお邪魔して大量のサンプルをみながら、特殊印刷のアイディアをたくさん出して下さいました。
私はジャムの色を活かした箔ラベルをデザインしたい、ということではじめ「つばめがえし」を使って花びらの裏表面を表現しようかと思ったのですが、奇麗に見えないでしょうということでPETラベルに、アンティークゴールドの箔で絵の中の花の輪郭をトレスしたデザインに変更。かなり納得のできばえ。
その上4人共通デザインのタグまで作って下さっちゃいました。
ジャムタグ01
片面にLe Carrosse d’orと各作家の名前。片面にAFWロゴが入っています
ジャムタグ02
4人全て用紙も箔も違う色で。
Le Carrosse d'or、コスモテックコラボお菓子
さらに、そんなコスモテックさんのご協力でできた、このパチカの特別招待状。写真が悪くてモワレてますが…
パチカ印刷 招待状
中にはレセプションの日程と4作家の名前をデザインしました
パチカ印刷 招待状 中面
光にすかすとこうなるんです。キレイねー
pachika03
知識や紹介してくださるサンプルの種類、量から、印刷への情熱をひしひしと感じました。
しかも驚いたのが、4色印刷や特殊印刷で、同業他社さんのいい所をじゃんじゃん教えてくださったこと。普通、お客とられたくないから、よそは紹介しないよね。これは自信と愛情のなせる技。青木さんすごい!匠もすごいけど。
こんな気持ちで働く人ばっかりになったらすごい世の中になるとおもう。

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